PHILOSOPHY

ビジネスモデルをデザインする「道具」を作る。

  •  1. 未来を創造する道具であること
  •  2. 実務で使える道具であること
  •  3. 日常生活の経験則に基づいた道具であること
  •  4. 直感的に操作可能な道具であること
  •  5. 誰でもマスターできる道具であること
  •  6. 「目」と「手」で考える道具であること
  •  7. 暗黙知を形式知化できる道具であること
  •  8. 「共通言語」として使える道具であること
  •  9. 拡張性の高い道具であること
  • 10. 長く使える道具であること

PRINCIPLE

大原則

現代のビジネスは随分と複雑なものであるように思えます。しかし実は、その基本は大昔と何ら変わっていません。「誰か」と「誰か」 が、「何か」と「お金」を交換する。それこそが、ビジネスの本質なのです。

大原則1:
ビジネスとは「交換(⇄)」である

昔むかし、それはまだ世界に「お金」というものがなかったころです。人は、欲しい物があると、それを持っている人と自分の持ち物とを交換するという取引をしていました。魚と野菜を、あるいは野菜と肉を、というように。両者が合意して、同じ価値だと認めて物々交換をする。これこそが、「ビジネス」の始まりだったといえます。

大原則2:
絵心不要のシンボル記号を使う

物々交換の時代から、「お金」の誕生、そして「会社」の登場を経て、ビジネスは「人や会社が、物とお金を交換しあう」というように発達してきたわけです。イラストが苦手な人でも自分の考えを可視化できるように、ピクト図解では「シンボル記号」を使用して作図します。あくまでも「記号」なので、絵心は不要です。

NOTATION

表記ルール

たった5つの表記ルールを覚えるだけなので、誰でも短期間にマスターできます。社会人経験のない大学生・高校生・中学生でも、生活者としての”購買体験”があれば容易に習得可能です。

  • ルール1シンボル記号

    使用する記号は、3種類の「エレメント」と2種類の「コネクタ」、そして2種類の「オプション」のみ。エレメントとは、ビジネスに登場する「プレーヤー(ヒトや企業)」、その間を行き来する「モノ(製品やサービス)」と「カネ」を示す記号で、「ヒト、モノ、カネ」と覚えるといいでしょう。プレーヤーは、企業の場合は建物をイメージした長方形のマークを、個人の場合は人間の形のマークを使います。モノはシンプルに「○(マル)」で表記し、カネは「¥」のマークを使います。コネクタは、「モノ」と「カネ」が行き来する流れを表す矢印記号のことです。モノの流れ(販売)を表す矢印は先端を黒く塗りつぶしたものを、カネの流れ(支払)を表す際は先端を塗りつぶさない普通の矢印を用います。

  • ルール2描き方3W1H

    文章を読み解く際は「5W1H」が重要と言われますが、ビジネスモデルの把握に必要なのは、「誰が(Who)」「誰に(Whom)」「何を(What)」「いくらで(How much)」売って儲けているのか、ということです。ピクト図解とは、極言すればこの「ビジネス3W1H」をビジネスモデル図に落とし込む手法ということもできます。ピクト図を描く時は、ビジネス3W1Hを意識し、「誰が」「誰に」「何を」「いくらで」の順に描き進めます。ビジネスは究極的には「モノとカネの交換」ですから、「誰と誰が」「何を、いくらで」交換しあっているのか、「交換のペア」をすべて描き出しましょう。注意したいのは、コネクタは必ず「モノ」と「カネ」をセットで描かなくてはならないということです。

  • ルール3タイミング

    まとめ(中カッコ)は、1人のプレーヤーに対して2つ以上のモノ・カネの流れが発生するときに使用します。たとえばスーパーなどで複数の商品を同時に買う場合です。タイムラインは、時間の流れを表す時に用います。たとえばiPhoneのような顧客との関係が継続する “売り切りではない”ビジネスモデルを可視化するのに有効です。矢印と、その横に「Time」の頭文字をとっ「T」を書き添えます。

  • ルール4顧客セグメント

    ターゲット顧客が同一人物の場合は、ヒトのシンボル記号は1つ。ターゲット顧客が異なる場合は、ヒトのシンボル記号は2つ以上使用します。複数の商品ラインアップがある場合、誰をターゲットにしたマーケティング戦略を立てるのか、同一顧客に買ってもらうのか、異なる顧客を狙うのか、商品ごとに「顧客ペルソナ像」を明確にすることが重要です。

  • ルール5無料

    ビジネスにおいてはモノが無料で提供されることもありますが、その場合もカネの流れを示す矢印を描き、「0円」と明記します。「取引がない」と「取引金額0円」ではビジネス上の意味が異なります。0円のインカムラインだけで成立するビジネスモデルはありませんから、ビジネスモデル全体を見通してピクト図を描けていれば、どこかに収益源を示す矢印が出てくるはずです。ピクト図によってカネの流れを意識すると、「サービスは0円だが、それではどこで収益を上げるビジネスモデルなのか」などと考える視点を持つきっかけにもなるのです。

SAMPLERS

ピクト図の見本

「表記ルール」に基づき作図するので、複数企業のビジネスモデルを“横並び”に比較したり、同一企業のビジネスモデルの進化を“時間軸”で比較することが可能です。

【事例】クックパッド

クックパッドのビジネスモデル

【事例】アップルのプラットフォームビジネス

アップルのビジネスモデル

事業成長ストーリーの描き方

アップルの事業成長ストーリー

ビジネスモデルのプロトタイプを大量に作る

”手書き”のピクト図でプレゼンする

ピクト図はユニバーサルデザイン

言語の壁を越えて意思疎通が可能